(21)八幡神社(蜂屋/諸田)

 祭礼当日、当元から神社まで屋形が行列とともに奉納される際、祭りばやしが演奏される。道中での曲名は「道行き」があり、社域に入ると「宮入り」、社標から拝殿までの間に「シンヤマ」「子すずめ」が演奏される。おはやしは、笛が1名、太鼓3名で行う。神事の際、「はやし」「ヨセ」「デハ」「十二文」というおはやしに合わせて、拝殿で「かぐら」(獅子舞)が行われる。獅子は一人立ちで、一人が幕持ちに付く。神楽保存会あり。

(22)天神神社(蜂屋/下西)

 祭礼当日、当元から神社まで屋形が行列とともに奉納される際、祭りばやしが演奏された。道中での曲には「道行き」「宮入り」があり、拝殿前の獅子舞の時に「ヨセ」「ハヤシ」「十二文」が演奏される。獅子は一人立ちで、一人が幕持ちをつとめる。獅子舞、祭りばやしとも、昭和30年代に廃絶した。
 神社に残る2台の獅子頭は市の指定有形文化財に指定されている。一台は墨書から長享2年(1488)のもの、一台は作風から桃山時代のものと考えられる。

(23)津島神社(蜂屋/下蜂屋) 天王さまのお祭り

 祭礼当日、当元から神社まで屋形が行列とともに奉納される際、祭りばやしが演奏された。道中での曲には「道行き」「宮入り」があり、拝殿前の獅子舞の時に「ヨセ」「ハヤシ」「十二文」が演奏される。獅子は一人立ちで、一人が幕持ちをつとめる。獅子舞、祭りばやしとも、昭和30年代に廃絶した。

(24)下蜂屋水神様(蜂屋/下蜂屋)

 祭礼当日、当元から神社まで屋形が行列とともに奉納される際、祭りばやしが演奏された。道中での曲には「道行き」「宮入り」があり、拝殿前の獅子舞の時に「ヨセ」「ハヤシ」「十二文」が演奏される。獅子は一人立ちで、一人が幕持ちをつとめる。獅子舞、祭りばやしとも、昭和30年代に廃絶した。

(25)日枝神社(蜂屋/伊瀬)

 祭礼当日、当元から神社まで屋形が行列とともに奉納される際、祭りばやしが演奏される。出発前に「ハヤシ」を演奏。道中での曲名は「道行き」「子すずめ」「ミヤワタリ」「宮入り」がある。到着すると再び「ハヤシ」となる。
 拝殿前での獅子舞は、祭りばやし「ヨセ」で始まり、「十二文」と変わる。獅子の舞は伊勢神楽と尾張神楽が融合したものと伝えられている。獅子は一人立ちで、一人が幕持ちをつとめる。最初は幕をつけて舞うが、次に幕を絞って舞う(幕絞り)。同時に「獅子唄」を唄い、「幣使い(へいづかい)」となる。左手に幣、右手に鈴を持ち、振る。
昭和25年頃まで「にわか」も行われていた。

(26)加茂神社(加茂野/加茂野)

 加茂神社の祭礼は、道行き・神事・奉納獅子の3つの要素からなっている。神社拝殿での神事の中で、奉納獅子が行われる。要素を持っているのは奉納獅子の一つである。獅子舞は二人立ちのものと一人立ちのものがある。二人立ちは、面をかぶる役のものと幕を持つ後取りの役のものである。おはやしは、笛方、太鼓がある。
 獅子舞が行われていた頃は、青年団が中心となって獅子舞を保存していた。青年団員は約20名前後であった。現在、復活の見通しはない。  奉納獅子の舞いは鷹之巣と同じものであった。以前は、愛知県犬山から指導を受けた関市下有知の師匠に習う。 獅子頭は、元禄年間修理の墨書がある。昭和初期までは、加茂神社の祭礼と同じ日時に、農村歌舞伎を行っている。神社の拝殿も舞台の形式をもっており、盛んに行われていた。

(27)諏訪神社(加茂野/鷹之巣)


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 祭礼当日、当元から神社まで屋形が行列とともに奉納される際、祭りばやしが演奏される。「道行き」としては、「シンザバヤシ」「イケーサバヤシ」「ミヤイリ」「コスズメ」「グジョウバヤシ」「ヒッチョロ」「ワカマツバヤシ」の7種類があり、そのうち最初の4曲を子どもたちに指導している。おはやしは、笛が12名、大太鼓1名、小太鼓1名で行う。神事の際、拝殿で獅子舞が奉納される。獅子は2頭あり2人1組で舞う。一人立ちで1人は幕持ちである。この時のおはやしに次の7種類がある。「ヨセ」「テハヨツマ」「マクマイ」「オサメ」「ショウデン」「ウタガヤシ」「クブヌギ」である。この時、お囃子の笛は8人が交替して1人だけで吹く。3年生以上の約40人が練習をする。

(28)御鍬神社(加茂野/木野)

 祭礼当日、当元から神社まで屋形が行列とともに奉納される際、祭りばやしが演奏され拝殿では獅子舞も行われたが、平成9年から中断している。道中での曲名は「道行き」「子すずめ」があり、鳥居をくぐるときに「宮入り」が演奏される。獅子舞に合わせ、「はやし」「よせ」「では」が演奏される。おはやしは、笛が約4名、大太鼓1名、小太鼓1名で行う。

(29)高倉神社(伊深/上本郷)

 祭礼当日、当元から神社まで屋形が行列とともに奉納される際、祭りばやしが演奏される。道中での曲名は「道行き」があり、鳥居をくぐるときに「宮入り」が演奏される。おはやしは、笛が4名、大太鼓4名、小太鼓4名で行う。神事の後、「獅子まわし」というおはやしに合わせて拝殿前で獅子舞が行われる。1人が頭、1人が胴の二人立ちである。
 かつては、祭礼時に「にわか」が行われたが、戦後直後の頃になくなった。

(30)星宮神社(伊深/上切)

 祭礼当日、当元から神社まで屋形が行列とともに奉納される際、祭りばやしが演奏され、拝殿では獅子舞も行われたが、昭和30年代半ばに廃絶した。現在は子ども御輿だけ実施されている。