美濃加茂市の指定文化財
カモシカ(かもしか)
区分: 国記念物(種指定)
種別・種目: 特別天然記念物
時代:
大きさ: 体長105~112㎝
所在地: 美濃加茂市山間部
所有者(管理者): 地域を定めず
指定年月日: 1955年(昭和30年2月15日)
解説
 カモシカは、ウシ科カモシカ属に分類される日本固有の動物です。北海道を除く全国各地方の山岳地帯にすみ、特に日本アルプスの1,500m以上の森林帯には広大な生息地があります。鈴鹿山地から紀伊半島の山岳地帯も代表的な生息地となっています。
 カモシカは、ニク、クラシシ、アオジシなど地方によって種々の呼び名があり、古くから肉や毛皮を得るための主要な狩猟獣でした。密林を好み、群生せず、繁殖も一産一仔であって、生息地は局限されています。かつて主に乱獲の影響でその生息数が著しく減少しましたが、その後の保護対策などにより、昭和60年(1985)の環境庁による調査では、生息概数が10万頭と推計され、分布域の拡大と生息数の増加が報告されるに至りました。それに伴って人工林の幼齢木の食害が目立ち始め、現在もカモシカの食害防止と保護対策が各地で実践されてきています。