美濃加茂市の指定文化財
箱笈と護持仏(はこおいとごじぶつ)
区分: 市指定有形文化財
種別・種目: 工芸品
時代: 室町時代
大きさ: 高さ67㎝ 間口47㎝ 奥行26cm
所在地: 伊深町
所有者(管理者): 禅徳寺
指定年月日: 1979年(昭和54年5月21日)
解説
 妙心寺の開山である関山国師が伊深の里に隠棲していた際、背に負ってこられた笈(おい)と伝えられています。箱笈は修験者などが仏具・衣類・食器などを納めて背に負う箱のことです。この笈は漆塗りで、真鍮(しんちゅう)と鉄の飾り金具を施した逸品といえます。中には護持仏として釈迦三尊像が納められ、釈迦如来像は16㎝、文殊、普賢両菩薩は各々13㎝の細密な小像ですが、螺髪(らほつ)は刻み出しで衲衣(のうえ・僧が着る法衣)の衣文は流麗に仕上げられています。この技法と彩色等の点からみて、慶派の作風であると判断できます。笈、および釈迦三尊像はそれぞれ室町時代の様式を具えている古い作風のものです。