美濃加茂市の指定文化財
木造如来坐像(もくぞうにょらいざぞう)
区分: | 市指定有形文化財 |
種別・種目: | 彫刻 |
時代: | 12世紀頃 |
大きさ: | 全高39.1㎝ |
所在地: | 蜂屋町上蜂屋 |
所有者(管理者): | 瑞林寺 |
指定年月日: | 2009年(平成21年7月21日) |
解説
瑞林寺に残る漆箔(しっぱく・漆を塗った上に金箔を押すこと)、一木造(いちぼくづくり)の像です。衲衣(のうえ・僧が着る法衣)を着けて結跏趺坐(けっかふざ・両足を組んだ座り方)しています。市内では最古級である12世紀頃の仏像と推定されます。両腕が失われており、印相が不明なことが惜しまれますが、非常に優美な像で、腹と右足裏にかかる衣は流れるように美しく彫り出されています。 小像ではありますが、伏し目がちの眼や突き出し気味の顎、薄い胸、整った流麗な衣文に、定朝様式※の遺風がうかがえ、一方で顔はやや面長で丸みが少なく、鎌倉彫刻への接近が感じられることが指摘できます。様式的な過渡期における像として重要な像です。
- 定朝様式…平安時代の仏師・定朝にはじまる和様の仏像彫刻様式。
- 美濃加茂事典No.703「木造如来坐像(もくぞうにょらいざぞう)」