美濃加茂事典
音樂俗話(おんがくぞくわ)
 明治時代に流入した西洋音楽を鑑賞するための予備知識となることを意図して、津田左右吉(黄昏)が西洋音楽についてまとめた論考。1905(明治38)年8月『をんな』(明治38年11月から『なでしこ』に改題)の第5巻第8号から1906(明治39)年8月の第6巻第10号まで連載。内容は、管絃楽の楽器編成や歌劇の形式や歴史、明治時代に流行したワーグナーの代表作の解説、執筆の年に生誕150年となったモーツアルトの小伝やベートーベンのシンフォニーなどを取り上げている。終盤で津田は、学校や家庭での音楽教育の在り方について自論を展開している。
【図書資料】No.1696『津田左右吉全集』第22巻