美濃加茂事典
さき干し大根(さきぼしだいこん)
 昔は大根を作っている農家のほとんどが、大量に漬物にする他、切干やさき干しにして保存していた。まるごと大根を日陰で7~10日、持った時に曲がるようになるまで干す。それを縦に薄く4~6枚にスライスし、大根の先の部分は残して首側から細く切り込みを入れ、残した先の部分に紐を渡し、軒の雨の当たらない場所に吊るし2、3日干す。料理する時は水でもどし、にんじん、油揚げとともに、みりん、酒、しょうゆ、もどし汁で煮る。なお切干し大根は「大根つき」という器具で大根を細く切り出し、ざるやムシロに並べて干したもの。
【基本図書】『市史/民俗編』p176
【図書資料】№703『聞き書 岐阜の食事 日本の食生活全集21』p156,157,199 、№835『美濃生活絵巻』(上)p44,45、№18598『おばあちゃんちのおかって №3』