美濃加茂事典
田植えぼち(たうえぼち)
 田植えの時に欠かすことのできない食べ物。「ぼち」とは「もち」がなまったもの。農家の主婦は田植え前夜、小豆あんを作り、米の粉を湯で練った生地であんを包み、さらにそれをサンキライの葉や朴の葉で包む。翌朝まだ暗いうちから蒸した大量のぼちを田に持参し、田植えの手伝いの隣近所の人々と作業の合間に食べたものである。子供たちにとっても大変楽しみなおやつであった。
【基本図書】『市史/民俗編』p157 
【図書資料】№703『聞き書 岐阜の食事』p180 、№850『美濃生活絵巻』(中)p11 、№3358『蜂屋民俗史 第二号』p24 、№4364『米田物語』、№8498『ふるさとの行事 美濃と飛騨』p123、№18777『子どもの頃の思い出の味』