美濃加茂事典
『隠沼』(かくれぬま)
 1926(大正15)年、長尾和男が東洋大学在学中に出版した詩集。紅玉堂書店発行。萩原朔太郎の序文と野口米次郎の序詩、中西悟堂の跋文を収録している。いずれも当時の詩壇を代表する詩人たちであった。本編の中には、ペンで描かれたものと思われる挿画が印刷されている。美濃加茂市文化会館西に立つ長尾和男の詩碑には『隠沼』の最後に収録された「川音」が刻まれている。長尾も所属していた東洋大学詩人協会は、この詩集の出版時には『白山詩人2 長尾和男詩集 隠沼出版記念号』を出版している。長尾はこの詩集で花々しく詩壇にデビューするも、詩作への思い悩みと経済的な理由から、大学を卒業後、岐阜へ戻っている。
【基本図書】『市史/通史編』p972
【歴史資料】№9682『隠沼』
【図書資料】 №23149『「地方文化のつくりびと」 -詩人 長尾和男と若葉文』
【展示情報】企画展2014「「地方」文化のつくりびと―詩人・長尾和男と若葉文藝」
【関連情報】<中央図書館>『白山詩人2 長尾和男詩集 隠沼出版記念号』100846138、
『隠沼』100845940