美濃加茂事典
市橋北野遺跡(いちはしきたのいせき)
 美濃加茂市加茂野町字北野地内に所在する遺跡。1996年11月から12月にかけて、道路建設にともなう埋蔵文化財の発掘調査(550㎡)が実施された。現在は、滅失。津保川が恵日山によってさえぎられ、流れを大きく西に変える湾曲部の左岸に位置しており、低山地を背後におおむね南向きの平坦な段丘面に段丘面に立地している。東に北野遺跡、西に海老山(恵日山)遺跡と隣接している。出土遺物は、ナイフ形石器、細石刃及び押型文土器である。後期旧石器時代、縄文時代早期に比定される。
 刊行された発掘調査報告書には、高井良夫「付編 濃尾平野最奥部の細石刃文化の遺跡と細石核」が掲載されており、当該期の遺跡が集中する長良川・木曽川水系の様相、遺跡の立地、細石刃の製作技術が詳細に示されている。
【図書資料】№3982『市橋北野遺跡発掘調査報告書』
【展示情報】企画展2003「土に残る記憶―旧石器と縄文-」 、 企画展2009「なつやすみ歴史探検―考古学にふれる―」
【データベース】「みのかもを考古学しよう!」 市橋北野・北野遺跡