美濃加茂事典
今遺跡(いまいせき)
 下米田町今・中屋敷に所在。県道可児・金山線建設に伴う発掘調査が、1978(昭和53)年に実施された。発見された遺物や遺構は、弥生時代、古墳時代、奈良時代、中世、近世に該当する。特に弥生時代末から古墳時代初頭にかけては、パレス壺や高杯がみられ、『弥生土器の様式と編年 東海編』(木耳社、2002年)では、当地域のⅥ-4様式の標識資料として位置づけられている。また、古代の竪穴住居から製塩(焼塩)土器や鉄鉢写しの須恵器が出土していることから、一般的な集落と異なる様相が認められること、中世(室町時代)の方形区画溝は城館跡の一部と考えられ、当地の旧字名が「中屋敷」であることに関連付けられる可能性のある点が、注目される。
【基本図書】『市史/通史編』p136
【図書資料】№7『今遺跡 県道可児金山線建設に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書』、№2796『土の中からのメッセージ―美濃加茂市の遺跡― 美濃加茂ふるさとファイル№4』、№3501『市民のための美濃加茂の歴史』
【データベース】「みのかもを考古学しよう!」 今遺跡