美濃加茂事典
亜炭(あたん)
 石炭に次ぐ貴重な燃料資源として、第二次大戦前から採掘が行われていたが、1947年に産出はピークを迎える。可児・御嵩は国内でも有数の産地であった。採炭にはツルハシを使っての手掘り作業が主で、危険を伴う過酷な労働状況下にあったが、出来高払いで賃金も高かったため、美濃加茂地域内外から人が集まっていた。炭鉱の経営者の中にも名古屋や恵那など、周辺の地からやって来た人物もおり、文化意識の高い経営者や労働者も多くいた。以前、伏見駅前(現在の名鉄広見線明智駅)には全国亜炭従業員労働組合本部が置かれていたが、ここで1947年に松本竣介・麻生三郎の美術展覧会が行われた。
【図書資料】№9946『御嵩の亜炭鉱』、№17086『御嵩の亜炭-近代日本の発展を支えた亜炭産業史-』
【民俗資料】№2517亜炭用ツルハシ」、№2518亜炭用ツルハシ」、№2519亜炭用ツルハシ」、№2520亜炭用ツルハシ」、№2521亜炭用ツルハシの先
【展示情報】企画展2007「岐阜縣二人展 松本竣介・麻生三郎」