美濃加茂事典
木造弥勒仏坐像(もくぞうみろくぶつざぞう)
 「蜂屋大仏」と親しまれ瑞林寺弥勒堂(選佛場)に安置されている仏像。寄木造、彫眼漆箔(ちょうがんしっぱく)で室町時代の様式をもつ。総高が481㎝、顔の長さだけで108㎝ある。台座の花弁や衣の流線の表現は、のびやかで優しさを感じる。この仏頭部分は、争いから逃れるため瑞林寺の末寺の大興寺(だいこうじ)に、埋めて隠されていたものといわれる。その後、1698(元禄11)年から翌年にかけて胴体部分などが京都の仏師・藤川安性らにより再興された。宝永年間(18世紀はじめ)には、堂も建立されたと記録に残る。その後、19世紀はじめに瑞林寺に移された。1974年、岐阜県の重要文化財に指定された。1991(平3)年の解体修理では、趣のある古色を残しつつ、補修作業が行われた。
【基本図書】『市史/通史編』p296,297,566,567
【図書情報】№333『瑞林寺史』p64~74,130,131、№3501『市民のための美濃加茂の歴史』p108、No.27140『瑞林寺五百年のはるかな旅展」p8
【データベース】「美濃加茂市の文化財」指定文化財一覧 木造弥勒仏坐像
【展示情報】企画展2019「瑞林寺500年のはるかな旅展」