美濃加茂事典
太田郵便局(おおたゆうびんきょく)
明治の新しい郵便制度にともなって太田町下町にできた郵便局。1876(明治9)年9月1日開業。1か所で10万から30万通の集配数を持つ三等局で、御嵩局とともにこの地方における中核的存在であった。太田のほか、古井、山之上、蜂屋、加茂野、坂祝の各村を受け持った。建物は、明治から昭和にかけて数回移転、1926(昭和元)年12月には太田・港町に移転した。木造モルタルの建物はほぼ当初のまま現存している。戦後は名称を美濃太田郵便局と改め、また市制施行により1958(昭和33)年に美濃加茂郵便局と改称した。歴代の局長のうち、1924(大正13)年から22年間局長を勤めた片桐公二は、山之上村長もつとめ、一方でライン下りなどの観光事業の発展にも尽力した。