美濃加茂事典
お夏狂乱(おなつきょうらん)
 1908(明治41)年、『早稲田文学』に発表した舞踊劇。恋人の清十郎の死に苦しみ、お夏は狂乱する。踊るお夏を里の子供たちがからかう。馬子や老人夫婦が近づくが、お夏が狂女だとわかると逃げていく。1914(大正3)年の初演以降、再演が続いている舞踊劇で逍遙の生前にも数十回も上演されたという。それでも逍遙は不満を残しており、「完全に演出されたことのない作だと言っていい」と自ら評価していた。
【図書資料】№1491 『坪内逍遙事典』p77、№1710『逍遙選集 第3巻(昭和 2年の複刻版)』p301~307
【歴史資料】№2338『逍遙選集 第3巻舞踊及び舞踊論』、№13417「坪内逍遙画賛(お夏狂乱)」
【展示情報】企画展2017「美濃加茂市・早稲田大学文化交流事業 10周年記念共催展 絵を通して見る坪内逍遙」企画展2020「美濃加茂市・早稲田大学文化交流事業 墨伝う思い 書を通して知る文人・坪内逍遙」