美濃加茂事典
祐泉寺(ゆうせんじ)
 美濃加茂市太田本町にある臨済宗妙心寺派の寺院。1474(文明6)年、東陽英朝の開創と伝え、妙心寺派大仙寺の末寺であった。もとは祐泉庵といったが、寛文年間に祐泉寺と改称する。1507(永正4)年の賀茂社造営銭請取状案に「祐川庵梵信」の名が出ており、八百津大仙寺領加茂社神田の年貢徴収にあたっていたことが知られている。中山道太田宿境内には数多くの石碑が残されており、「日本ライン」の命名者・志賀重昴の墓碑や、槍ヶ岳を開山した播隆の名号碑と歌碑があるほか、松尾芭蕉の句碑、坪内逍遙北原白秋の歌碑など、著名な人物の歴史が刻まれている。なかでも坪内逍遙は1922(大正11)年、逍遙はふるさとへの思いを託した「山椿の歌」を色紙にしたため祐泉寺に送っており、その歌碑が境内に建っている。
【基本図書】『市史/通史編』p293、『市史/民俗編』p392、『市史/史料編』p9,30,598
【図書資料】№991『坪内逍遙』、№1311『写真集 明治大正昭和美濃加茂』p10,12,106、№3501『市民のための美濃加茂の歴史』p102、No.30187バス停からの小さな旅』p19
【展示情報】「ふらりと展示室」石碑「山椿の歌」の拓本展覧会2022「バス停からの小さな旅展」企画展2023「パネル展 書かれたこの地を読む みのかもブックマーク」
【データベース】〈これまで調査してきたこと〉「広報みのかも特集記事」「バス停 からの小さな旅」⑲