美濃加茂事典
百物語(ひゃくものがたり)
 第18回坪内逍遙大賞受賞者の白石加代子が1992年から2014年まで22年かけて99作品を朗読した舞台。白石加代子の『百物語』シリーズでは、江戸時代から現代にいたるまでの古今の奇譚、創作のミステリー、怪談などが幅広く、作品として選ばれている。物語の登場人物、妖(あやかし)、語り手など、多くの役を一人で演じ、朗読という枠を超えた豊かな表現力で観る者の心を魅了する。もともとの意味としては、人々が夜に集まって順番に怪談を語り合う、江戸時代に流行した遊びである。100本の蝋燭をともした部屋で、一人1話ずつ怪談を披露し、終わる度に蝋燭を1本消す。最後に残った100本目のロウソクが消えた時、闇から魔物が出現すると言われ、決して100話目は語ってはならないとされる。