美濃加茂事典
星野健司(ほしのけんじ)
 1952(昭和27)年、新潟県に生まれる。1976年、多摩美術大学大学院彫刻専攻修了。故郷にアトリエを構え、素材に鉄やステンレスを用いた作品を手掛ける。70年代から金属溶接で抽象的な彫刻を制作、その後人体をモチーフにした具象的な彫刻に取り組む。1991年には第2回風の芸術展ビエンナーレ枕崎、イタリアミラノ日本現代彫刻展へ出品。2000年、2003年には「越後妻有トリエンナーレ 大地の芸術祭」に参加。2018年には池田記念美術館で「星野健司彫刻展 -不可思議の森-」を開催。
 「ながれ」をテーマに作品を公募した1992年の美濃加茂彫刻シンポジウムに参加し、コールテン鋼と黒御影石を素材とした《河童》を制作。当時の星野は日本の自然の中に棲息する神々を表現しようと試みていた作家は、《河童》を木曽川の河神に捧げる依り代として制作したのだという。作品は文化会館の敷地内に設置されている。