美濃加茂事典
妙雲寺(みょううんじ)
 加茂郡川辺町中川辺にある本門法華宗の寺院。釈迦如来を本尊とする。天文6(1537)年、妙蓮寺第11世の日解によって創建された。当初は上川辺村の天徳屋敷地内にあったが、慶長16(1611)年、大嶋光政の勧請により現在地に移転した。境内には大嶋氏の位牌堂や、家臣や各地の領主によって奉納された千体釈迦如来像(ともに町指定文化財)があり、菩提寺であったころの面影を残している。寺宝として所蔵される「絹本着色涅槃図」は、南北朝時代から室町時代前半の作と推定され、それぞれの登場者名がそれぞれ短冊形によって墨書きされることが貴重である。2022年に県重要文化財に指定された。
【図書資料】№3471『川辺町史/通史編』