美濃加茂事典
瑞雲寺(ずいうんじ)
 美濃加茂市加茂野町にある臨済宗妙心寺派の寺院。阿弥陀如来を本尊とする。口碑によると昔、加茂野原にあった瑞雲寺という寺が、土岐氏に焼き払われて廃墟となり、残った本尊の阿弥陀如来の首を小さな堂宇をたてて安置していたが、延享元(1744)年、この堂宇を修理して、瑞林寺の13世の渓厳を開山として瑞雲庵と称し、のち天明元(1781)年に庵室を建てて粗密という尼僧が住んで中興開山となったという。焼け残ったと思われる仏頭が現在も伝存し、本尊阿弥陀如来の胎内仏として保存されている。また境内には、明和4(1767)年に念仏講中によって造立された聖観音立像がある。
【基本図書】『市史/通史編』p295、『市史/民俗編』p407
【図書資料】No.13『美濃加茂の石仏』