美濃加茂事典
徳雲寺(とくうんじ)
 美濃加茂市加茂野町市橋にある曹洞宗の寺院。山号は金剛山。もと白山神社のふもとの神宮寺にあり、徳雲寺の本堂は神宮寺の建物であったという。十一面観音は、西田原の小松寺の隠居和尚がもってきたものという。寺の前にはハタゴ池という泥の深い池があり、蓮などが繁茂し、そこに弁財天が祀ってある。伝説に、ハタゴ池はその底が竜宮まで続いていて、機織る女が願えばいくらでもハタゴを貸してくれたが、昔ある女がハタゴを借り受けて、約束の日までそれを返さなかったので、それからはどんなに願っても、ついにハタゴは池中より浮かび上がることがなくなったという。
【基本図書】『市史/史料編』p924、『市史/民俗編』p408,409
【歴史写真】№411「市橋徳雲寺」
【歴史資料】№19172「御届(白山神社・法幢寺・徳雲寺)」