収蔵品展水辺の風景
 美濃加茂市民ミュージアムでは開館以来「地域ゆかりの作家」「芸術と自然」「日本近現代版画」を収蔵方針として、美術工芸品を収集してきました。
 今回の収蔵品展では、夏へ向かうこの季節にあわせて、海や川、池や湖などの水辺の風景を題材にした絵画を紹介します。豊富な水に恵まれた日本に暮らす私たちは、水との多様な関わりの中で、感性を働かせて生きています。美術家たちもインスピレーションを受けて懸命に描写し、時には心象を映すように表現を試みてきました。
 本展の前半では、様々な技法の作品を並べて展示しました。透明で自由自在な水の姿を、色と形に置き換えて絵にするには、描写を模索する必要があります。しかしまた、多くの画家に豊かな発想と創造する力を与えます。
 後半は、明治時代の水辺の風景が描かれた石版画を紹介します。これらは今春に寄贈頂いた、半原版画館館長の故・糸魚川淳二氏が収集した3000点を超える近代日本石版画コレクションの一部です。写真に近い再現性と大量印刷を可能にし、明治20年代に最盛期を迎えた石版画。1点物の絵画と異なり、無名の職人たちの高い技術により生み出された「刷り物」として石版画は民衆も手頃に入手できる絵でした。明治の暮らしや歴史、景観、美意識を知ることができるイメージ資料として重要なものです。
  一口に「水辺の風景」といっても、描き手それぞれの解釈や思いがあります。その多様な表現と世界観をお楽しみ頂ければ幸いです。
収蔵品展 水辺の風景
2023年(令和5年)6月22日(木曜日)~7月6日(金曜日)
月曜日(ただし祝日の場合は開館し、直後の平日休館)
6月26日(月)、7月3日(月)
午前9時~午後5時
無料
美濃加茂市民ミュージアム 美術工芸展示室
美濃加茂市民ミュージアム
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