1954年、9つの町村と地区が合併して「美濃加茂市」が誕生してから70年がたちました。翌年2月には「市民美術展覧会」という名で美濃加茂市の美術展が始まります。1980年に美濃加茂市文化会館、1983年に美濃加茂市中央公民館が開館したことで、市主催の講座の開催やサークル活動の拠点となる場所が生まれ、生涯学習の場が広がりました。1987年には美濃加茂市美術連盟が発足し120名を超える会員が集まりました。美濃加茂市美術展は現在に至るまで毎年、開催を続けています。
 こうした美濃加茂市の美術文化の発展には、生涯学習の機運を高めた熱意ある指導者たちの存在がありました。サークルや公民館講座の講師として活動する他、美術連盟の会員を導くなど様々な局面で美術を通した人との関わりあいを大切にしながら、この地域の美術文化の発展に寄与してきました。
 この展覧会では、美濃加茂市の生涯学習の歩みを振り返りつつ、美濃加茂市民ミュージアムで所蔵する美術指導者たちの作品を紹介します。