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収蔵品展 1954年の頃


坂井範一「たけのこ」
坂井範一「たけのこ」

 美濃加茂市は今年、市制60周年を迎えました。美濃加茂市が生まれた1954年、この展覧会では当館が収蔵する美術工芸品から1950年〜60年頃に制作された作品を展示します。
 美濃加茂市蜂屋町出身の坂井範一(1899〜1981年)は、洋画家を志し東京美術学校研究科で洋画を学びました。新制作派協会に所属し、戦後は岐阜市を拠点に作家として、教育者として活動します。造形教育やデザインなどにも意欲的に取り組み、多くの後進を育てました。1954年頃、坂井は「竹」をモチーフとした洋画を幾度も手掛けていました。
 美濃加茂市伊深町出身の大矢峻嶺(1892〜1967年)は、京都で日本画家の竹内栖鳳の内弟子として絵を学びました。運筆や写生を繰り返し、精緻な筆致で日本の風景や花鳥風月を描くことを得意とし、西洋画風を意識した絵画で帝展入選を重ねました。1954年頃、峻嶺は寺院での揮毫に取り組み始めました。
 御嵩町出身の田中比左良(1890〜1974年)は、1921年に主婦の友社に入社し挿絵部主任となります。小説挿絵や装丁、モガ・モボを主題にした漫画や色香の漂う女性像を手掛けました。1954年頃は本の装丁や、1930年代後半から始めていた漫画風の彫塑「漫彫」をブロンズで制作するという新たな試みに挑戦していた時期でした。
 洋画の坂井範一、日本画の大矢峻嶺、漫画の田中比左良、異なる世界に生きていた3人の作家たちが当時取り組んでいた表現に触れ、それぞれが生きていた時代を探ることから60年前の美術の世界を眺めます。


会期 2014(平成26)年4月19日(土曜日)〜6月1日(日曜日)
時間 9時〜17時
会期中の休館日 4月21日(月)・28日(月)・5月7日(水)・12日(月)・19日(月)・26日(月)
会場 美濃加茂市民ミュージアム 美術工芸展示室
観覧料無料


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