美濃加茂事典
生田七朗(郎)(硯川)(いくたしちろう(けんせん))
 愛知県出身。早稲田大学卒。坪内逍遙の執事役として、熱海の逍遙書屋の建設、双柿舎庭園の整備などを行い、逍遙の臨終まで献身的な働きをした。昭和3(1928)年、歌舞伎座で逍遙作「沓手鳥孤城落月」を観劇した際、休憩室の天井かざりを眺めて、建設中の逍遙書屋の屋根のところにも同じものをつけるように指示した。逍遙書屋の設計は早稲田大学出身の佐藤武夫(さとうたけお)。
【図書資料】№1491『坪内逍遙事典』p21