美濃加茂事典
太田大塚古墳(おおたおおつかこふん)
 田島町(旧太田町字大塚)に所在した、大型の円墳。墳丘は径32m、高さ4.5mを測り、粘土槨を埋葬施設としていたようである。明治14~15年頃、墳丘中央南部の一部を掘削したところ、刀や鎧らしいものを発見し、再び埋め戻した。大正4年3月、周辺の開墾時に滅失した。出土遺物等から、古墳時代前期後半における当地の首長墓と考えられる。郷土史家の林魁一は本墳について、「美濃太田町大塚発見各種の遺物に就き」(『人類学雑誌』31-8、1916年)として報告している。本墳に関わる伝承として、「塚の中にはキンノニワトリがいて、元日には鳴く」とある。
【基本図書】『市史/通史編』p147 、『市史/民俗編』p442
【図書資料】№527『美濃國加茂郡誌』、№824『岐阜県史 通史編 原始』p321、№3501「市民のための美濃加茂の歴史」
【展示情報】企画展2006「土に残る記憶Ⅳ 古墳と古代」
【データベース】「みのかもを考古学しよう!」  大塚遺跡・王塚古墳