美濃加茂事典
矢田廃寺跡(やたはいじあと)
前平町に所在する。1958(昭和33)年、加茂自動車学校建設に伴う道路工事中に、白鳳期(7世紀後半)の瓦が出土した。主な瓦は、軒丸、丸瓦、平瓦の各形式がみられる。特に軒丸瓦は、複弁6弁の蓮華文、中房は大きく1+3+8の蓮子、外縁には二重の段違の鋸歯文からなり、川原寺系に位置づけられる。また、鴟尾瓦がみられるのは、県下でも注目される。過去には、現地に約1m四方の大きさで高さ約60cmの礎石と考えられるものが二基あったとされている。
【基本図書】『市史/通史編』p177-178
【図書資料】No.30190「加茂・可児の古代寺院跡―その出現と背景―」『美濃加茂市民ミュージアム紀要 第19集 2020』p32
【展示情報】企画展2007「土に残る記憶Ⅴ 奈良時代へ」、企画展2012「加茂の古代風景」 、常設展「矢田廃寺出土瓦」
【展示情報】企画展2007「土に残る記憶Ⅴ 奈良時代へ」、企画展2012「加茂の古代風景」 、常設展「矢田廃寺出土瓦」