美濃加茂事典
後藤秀樹(ごとうひでき)
1965(昭和40)年、宮城県に生まれる。多治見市を拠点に活動する陶芸家。多治見工業高等学校専攻科で陶芸を学び、修了後は公募展への出品、個展やグループ展での発表に取り組む。作家は作陶に向かうとき、土に石を掛けて焼くという陶芸の原点に思いを馳せながら、土や石などの様々な素材との出会いを大切にして制作に取り組んでいる。起伏に富む土の造形と変化に満ちた志野の肌合いが特徴的な《志野 海神(わたつみ)》と題した陶芸の制作を続けている。その作品群は土の気質に寄り沿うことで生まれる素朴な味わいを保ち、海や雪など自然の景物をさまざまに想い起こさせるような豊かな表情を讃える。
当館では2008(平成20)年6月から2020(令和2)年1月まで、アートな1日講座「陶芸」の講師を務め、2016(平成28)年から陶芸の原点に触れることをコンセプトに据えたワークショップ「体感陶芸」を実施した。