美濃加茂事典
幸田露伴(こうだろはん)
 1867(慶応3)年、江戸に生まれる。小説家、随筆家として活躍、第一回文化勲章受章者。尾崎紅葉と並び明治の文壇を牽引した。代表作に「風流仏」「五重塔」など。露伴は坪内逍遙の『小説神髄』『当世書生気質』などに感化を受けた作家であり、逍遙もまた、露伴には一目置いていた。逍遙は著書『柿の蔕』の中で、露伴は明治末の文壇で教養、才思、気魄とも群を抜いていたと記している。1947(昭和22)年没。また、第18回坪内逍遙大賞受賞者の白石加代子が朗読劇「百物語」の中で露伴の「幻談」(91話目)を取り上げている。
【図書情報】№1491『坪内逍遙事典』、№1723『逍遙選集 別巻第 4 』
【歴史資料】№2363『柿の蔕』