
近年、私たちの身の回りでは、人口減少や少子高齢化、価値観の多様化・分断等が「社会の課題」として意識されるようになりました。これらはもともと、身近で起きた小さな出来事が、大きく積み重なった結果ではないかと考えられます。
令和6(2024)年12月20日、美濃加茂市は「美濃加茂市文化財保存活用地域計画」を作成し、文化庁長官から認定されました。この計画を備えた市町村は、岐阜県内で3例目、全国で計194自治体を数えることになりました。計画には、歴史文化で魅力のある地域を目指すための考え方や取り組み等が記されています。
計画では、「想いがつながり、深まりつづけるまち」を大きな願いとして、謳うことになりました。その出発点になるものは、法律で「文化財」とされるものですが、いわゆる国・県・市から指定された「文化財」だけではなく、自然と共にこの土地で生まれ、育まれてきた一つひとつである、美濃加茂市の暮らしの中で大切にされてきた、私たちの営みを表す証となるものです。それらを「みのかも地域文化資源」と位置づけました。
美濃加茂市民ミュージアムでは、「社会の課題」という大きな言葉に埋もれたり、見失ったりすることのないよう、「毎日の積み重ねがある」、「つながりがある」、「成り立ちがある」私たちの暮らし、に立ち戻ることを大切にしたいということ、そして、価値のあるものは身近にあると、常に考えています。
本展では、認定された計画を案内の手引きとすることで、本物の「みのかも地域文化資源」と出会い、関わり合う楽しみ方を探ってみたいと考えます。地道ながらもそのような活動を積み重ねていくことが、私たちの暮らしや「まち」をどのように豊かで深まりのあるものにできるのか、見つめ直すための機会になることを願っています
4月21日(月)・28日(月)
5月7日(水)・12日(月)・19日(月)
企画展示室
①午前11時~12時
②午後1時30分〜2時30分
企画展示室、美術工芸展示室
エントランスホール
研修室
研修室
研修室