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現代美術レジデンスプログラム
植松ゆりか お盆の針仕事 ―蚕の里帰り―
植松ゆりか お盆の針仕事―蚕の里帰り―のポスター
 瀬戸市在住の植松ゆりか(1989年~)は、ぬいぐるみを使ったインスタレーションを発表する作家です。2008年に当館の森で実験的な表現を試みる「野外研究」に参加し、以降近年まで毎年、森での作品展示を続けてきました。今回は「養蚕」をテーマに、屋内外で滞在制作による新作を発表します。
 敬虔なキリスト教者の家庭に育った作家は、宗教的な世界観との葛藤、身の上の出来事に対して起るアンビバレントな感情、人間の罪や業、祈りや畏れを表現しています。裏返して腹を裂かれたぬいぐるみは痛々しくも、光輪を与えられ聖なる存在として空間に掲げられます。あるいは中にコンクリートなどを詰め、額縁に封じ込めます。玩具の無垢な愛らしさと死の残酷さが同居する作品は、相反する感覚を表そうと試みる作家のねらいを象徴するものです。
 2023年、作家は長野県岡谷市でシルクの歴史文化を掘り起こす「岡谷シルクアーティスト・イン・レジデンス事業」に参加しました。家畜である蚕と人の関係性に保護と拘束、慈しみと暴力など相反する状況を見出した作家は、蚕の宿命と製糸工場で働く女性たちを思い、蚕のぬいぐるみを縫って《内側の桃源郷》を発表、更に蜘蛛に憧れる蚕を主人公にした絵本を書きます。展示室ではこれらを起点に、新作と旧作による空間構成を試みます。
 美濃加茂市も養蚕の盛んな地域でした。2026年2月頃から滞在制作を始めた作家は、寝食を共にして蚕を飼う農家の暮らしに着目します。館蔵品の養蚕の道具や日記など歴史資料を調査し、市内の養蚕信仰や農家の取材を行い、繭や民具を使った作品制作を試みます。
 本展の会期はお盆を挟みます。死者を家に迎える季節、蚕の魂と繭が里帰りするイメージを、館内に建つ養蚕民家を復原した「まゆの家」に表現します。植松の制作行為である針仕事は出血が穢れを想起させるため、お盆に避けるべきこととされます。生と死の境の往来を許す時節、禁忌とされる針仕事によって紡がれる人と蚕の物語、植松ゆりかの恐ろしくも美しい「桃源郷」の世界をお楽しみ頂ければ幸いです。
2026年(令和8年)7月18日(土曜日)〜8月30日(日曜日)
月曜日(ただし祝日の場合は開館し、直後の平日休館)
7月21日(火曜日)、27日(月曜日)、8月3日(月曜日)、10日(月曜日)、17日(月曜日)、24日(月曜日)
午前9時~午後5時
無料
みのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアム
(企画展示室・生活体験館「まゆの家」・敷地内屋外の森)
美濃加茂市
一般財団法人 岐阜県蚕糸協会
アートボランティア
関連企画
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本展のために作家は当館所蔵の養蚕関係の民俗・歴史・美術資料を調査し、アトリエで制作を続けました。その現場を見学します。
2026年7月12日(日曜日)
午後2時〜3時
みのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアム
(アトリエ棟)
無料 ※事前のお申し込みは不要です。
今回の滞在制作と展示作品についてお話しします。また、作家が長年発表を続けて来たみのかもannualを振り返り、今回の出品作との関連にも触れつつ、写真を交えて語ります。
2026年(令和8年)7月25日(土曜日)
午後2時~3時
42名
みのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアム (研修室・展示室)
無料 ※事前のお申し込みは不要です。
本来蚕は飛ばない生き物ですが、このワークショップでは紙で蝶のようにひらひらと飛ぶ、蚕のおもちゃを作ります。蚕を飛ばして遊んだ後、持ち帰って飾れるように仕上げます。
2026年(令和8年)8月2日(日曜日)
午後1時~4時
12名
みのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアム 
(工芸室・エントランスホール )
500円
事前申し込み 2026年7月7日(火曜日)~20日(月曜日)
応募多数の場合は抽選となります。
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ハガキ・ご来館によるお申し込み
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