特集展示  道を行く
特集展示 道を行く

  美濃加茂市民ミュージアムは「地域ゆかりの作家」「芸術と自然」を収集方針の柱として、美術品を収蔵しています。 本展では、それらの中から「道を行く」という主題で作品を選び、展覧いたします。
  歩き慣れた道、旅先の道。ある時ふと、その情景の面白さに足を止め、佇むことはありませんか。 道を行くとき、私たちは景色の中に新しい発見をし、心を動かされることがあると思います。 この展覧会では、道で見つけた情景を主題にした絵画と書を展覧します。
1 美濃加茂市出身の洋画家・坂井範一(1899‐1981年)は戦後、妻の実家である長良川河畔に居を構え、岐阜の情景を絵にしました。 日展を舞台に発表を続ける日本画家・宮本脩子(1948年‐)は、極彩色の力強い画風で、道路の工事現場の様子を描出します。 飛騨高山の古い街並みを描き続けた渡辺浩(1916‐1992年)は、文字の散りばめられた茶房の外観を捉えました。 歩くことを日課としていた書家の座馬井邨(1916-2015年)は歌の書付帖を持ち歩き、詠んだ歌を題材にした書作を続けました。
 更に、江戸時代に整備され美濃加茂市を通る街道:中山道を主題にした刷り物、 美濃加茂で亡くなった岡本一平(1886-1948年)が所属した東京漫画会の18名が、 東海道を旅して描いた≪東海道五十三次漫画絵巻≫を展示します。
 この展覧会は、岐阜県博物館協会50周年記念事業として開催するものです。 今年度はその地域連携事業として、各館で「街道」をテーマにした展覧会や講座等を開催します。 「街道」とは、異なる地域と地域をつなぐもの、ネットワークの象徴です。 岐阜県博物館協会では、「ひろめる」「たかめる」「のこす」をキーワードにして、 異なる地域や分野を超えて加盟館同士の連携を深め、横断的な活動を展開しています。


会期: 2016(平成28)年12月10日(土曜日)~2017(平成29)1月29日(日曜日)
観覧料: 無料
会場: 美術工芸展示室