美濃加茂市の指定文化財
無銘宝篋印塔(むめいほうきょういんとう)
区分: 市指定有形文化財
種別・種目: 建造物
時代: 南北朝~室町時代初期
大きさ: 高さ108cm
所在地: 蜂屋町上蜂屋
所有者(管理者): 瑞林寺
指定年月日: 1960年(昭和35年3月15日)
解説
 宝篋印塔とは、中世から近世にかけて建てられた身分の高い人の墓碑のことです。瑞林寺の西の墓地にある「無銘宝篋印塔」は南北朝期の様式を備えて、ほぼ完全な形で残っています。このほか「和翁長礼」の銘がある室町時代前期のものや、「文明十年戊戌十月十三日 寿岩正慶首座」の銘のあるものがあります。
 惜しいことに相輪(仏塔などの最上部に取付けられる部分)の上部を欠き、宝珠が失われていますが、相輪の請花(うけばな・相輪部分にある花形の飾り)や伏鉢(ふくばち)に初期の様式を残しています。塔身の梵字は薬研彫り、基盤の逆花(かえりばな)は楕円形、格狭間(こうざま)の蓮華文は深く彫られています。