美濃加茂事典
伊瀬粟地遺跡(いぜあわじいせき)
 美濃加茂市蜂屋町上蜂屋にある弥生時代の墳丘墓。古墳時代~古代、中世において、丘陵の頂上部の高まり(旧墳丘墓)を利用した断続的な祭祀が営まれたことで知られている。出土品としては土器とともに、鉄製の剣や「多孔型銅鏃(たこうがたどうぞく)」と呼ばれる銅製で特殊な形をした鏃が出土しており、出土品は平成27(2015)年、市有形文化財に指定されている。伊瀬粟地遺跡のような墳丘墓という性格の遺跡は希少であり、さらに、遠隔地との交流を示すような鉄剣、特殊な銅鏃、造営された時代を推定することの可能な土器が共に出土していることは、学術的にも貴重な資料である。
【基本図書】『市史/通史編』p143
【図書資料】№2771『伊瀬粟地遺跡発掘調査報告書』、No.3501『市民のための美濃加茂の歴史』p25、№2796『土の中からのメッセージ―美濃加茂の遺跡―』(美濃加茂ふるさとファイル№4)
【データベース】「美濃加茂市の文化財」指定文化財一覧 伊瀬粟地遺跡出土品(市指定)、「みのかもを考古学しよう!」伊瀬粟地遺跡