美濃加茂事典
富士神社(ふじじんじゃ)
 美濃加茂市山之上町の富士山(標高357メートル)の山頂にある神社。木花咲耶姫(このはなさくやひめ)を祭神とする。社殿には精緻な彫刻が施され、御扉の両脇には狛犬と獅子(年代不詳)が控える。かつてこの社殿には、白隠が記した「濃陽富士山記」(市指定有形文化財)が納められていた。これは村の有力者であった鹿野善兵衛からの証言をまとめた山之上富士山の由来が記されているもので、白隠の山之上での修行を裏付けると同時に、享保元(1716)年の執筆年代が分かることも、若き白隠の書風を知るうえで重要である。
【基本図書】『市史/通史編』p567,568
【図書資料】№2438『白隠「濃陽富士山記」について』、№3501『市民のための美濃加茂の歴史』p97,106、№20258『美濃の白隠 (美濃加茂ふるさとファイル№15)』、No.30187バス旅からの小さな旅
【データベース】「美濃加茂市の文化財」指定文化財一覧 白隠筆濃陽冨士山記