美濃加茂事典
濃陽冨士山記(のうようふじさんき)
 臨済宗中興の祖といわれる江戸時代の僧・白隠(1685~1768、駿河の生まれ)が若き頃に書いた墨跡。「正徳丙申仲秋」と書かれ(享保元年・1716年)、当時修行していた山之上・中之番の賑済寺の岩滝山から眺めた富士山の由来を記し神社に奉納したものである。板(縦62cm、幅22cm)の両面に格子状の桝目が施され楷書で書かれている。晩年の独特な書風とは違い、最も若い頃の白隠の書跡として貴重であり、美濃加茂市指定有形文化財となっている。なお、この板地墨書の資料とは別に、紙に書かれた「濃陽冨士山記 茅斎記」が残っている。
【基本図書】『市史/通史編』p567~569、『市史/民俗編』p23,397~399,444~446,511
【図書資料】№462『岐阜県の地名』、№3501『市民のための美濃加茂の歴史』p57,97,106、№18645『白隠画墨蹟 墨蹟篇』、№18646『白隠画墨蹟 解説篇』、№20258『美濃の白隠(美濃加茂ふるさとファイル№15)』、№26105『まちのいいものよいところ 山之上展』
【データベース】「美濃加茂市の文化財」指定文化財一覧 白隠筆濃陽冨士山記
【展示情報】企画展2017「まちのいいものよいところ 山之上展」企画展2010美濃加茂市・早稲田大学文化交流事業 共催展「美濃の白隠」展