森の日記
講座「お茶摘み」
2013/05/04No.72
5月3日、「お茶摘み」の講座を行いました。お茶の葉を摘み、番茶を作りました。
ボランティアの指導で新芽の摘み方をおそわり、どんどん摘んでいきます。その後、小さな枝や虫をとりのぞき、クド(かまど)のナベで炒って、むしろの上でもんで、つぎからつぎへと作業は進み番茶ができあがりました。そして昨年の番茶をいただきながら、ボランティアからお茶にまつわるお話を聞きました。
つやっとした緑の新芽のやわらかな感触やほろ苦い番茶の味、摘んだとき手についた葉のにおいなどなど…五感を使ってお茶摘みを楽しみました。
むしろの上で葉をもむ
100年の旅
2013/04/28No.71
4月26日に津田左右吉著『神代史の新しい研究』を市内在住のY氏から寄贈いただきました。Y氏は今から40年ほど前の学生時代に名古屋の古本屋でこの本を手に入れられたそうです。見返しには「森先生に 左右吉」と書かれ、蔵書印(森氏か)がありました。
『神代史の新しい研究』は大正2(1913)年刊行で、津田博士の中でも初期の著作です。古本屋に並ぶことはまれな書物です。津田博士の『文学に現はれたる我が国民思想の研究 貴族文学の時代』(大正5年8月)の序文を坪内逍遙が書いています。その中に「大正二年の暮れ(中略)私が最も多く心を惹かれたのは、ふと早稲田大学の図書館から借出して来て読んだ「神代史の新しき研究」(ママ)といふ一新著であつた。其観察の直截なのと、其論断の大胆なのが、爽新な印象を私の心に与へたばかりでなく、啓沃せられる所も多かつた。で、其時はじめて津田左右吉といふ著者の名を記憶に留めたのであつた。」と記しています。逍遙もこの著書に注目していたことがわかります。
さて、この書物の為書にある森先生は名前が書かれていないので、どの森先生に贈ったのか不明です。津田博士と関係のある森先生で考えられるうちの一人は「森達(もりとおる)」先生です。もし、森達先生だとすると当館にとってはとても意義ある資料といえます。森先生は津田博士にとって少年時代に教えを受けた尊敬する先生の一人でした。「学校の教科ではないが、フクシマの学校の時からモリ先生について漢籍を学んだことを、こゝに書いておかねばならぬ。(注1)」と森先生のことを書いています。また「モリ先生が辞職せられたのも(明治)二十二、三年のころかと思ふが、どうしてやめられたかは、これもまた知らぬ。スギ村の実家のやしきうちに、書斎を建てて、帰られてからは、そこにゐられた。(中略)帰省するには多くはスギの伯父の家にとまつたので、その時には大ていおたづねをした。(中略)『国民思想の研究』の「貴族文学の時代」をさし上げた時に下されたお手紙が、わたしへの最後のであつたと思ふから、大正六年ごろに亡くなられたであらう。(注2)」とあり、森先生の晩年まで交流があったことがわかります。このことから『神代史の新しい研究』も贈呈していたと考えられます。
大正2(1913)年に『神代史の新しい研究』が発刊され、ちょうど100年の時を経て寄贈を受けたことは、何かの運命を感じないではいられません。もし、森達先生の蔵書であったならば、100年前に津田博士の手から森先生へ。それから戦火をくぐり抜け、名古屋の古書店をわたりながらY氏のもとへ。最後に美濃加茂市へたどり着いたのであれば、奇跡的なことだと思います。長い旅の途中にどれだけの人の手に引き継がれてきたのかとても興味がわいてきます。
なお、蔵書印について今後調査していきたいと思います。(HM)

(注1)津田左右吉著『津田左右吉全集第24巻』「子どもの時のおもひで」(1965年)P43
(注2)同書P75

始まります!“WOODLAND GALLERY 2013”
2013/04/26No.70
いよいよ明日から『文化の森ギャラリー』が始まります。
現在、作家さんが文化の森のいろいろなところで、作品の制作や展示をしています。
森のすべてがギャラリーになる3日間。
多種多様なアーティストの作品がご覧いただけます。
日常にない空間を楽しんでみませんか。
新しい発見があるかも・・・。

4月29日(月・祝)まで開催。
最終日14:00~は参加アーティストが解説するギャラリーツアー(参加無料)も開催。
制作・展示中です
文化の森の花ごよみ
2013/04/20No.69
文化の森の周辺では、いろいろな花が咲き、新緑が色鮮やかになってまいりました。
遅咲きの桜から咲きはじめの藤の花まで見ごろを迎えています。
これが花?と思えるもの、同じ新緑でもそれぞれ違う色合いを楽しむことができます。
文化の森をぶらりと散策して春を感じてみてはどうでしょうか。
遅咲きの桜
文化の森の新緑
コナラの花
コナラ
生垣のドウダンツツジ
ホオノキの新芽
アラカシの花
スミレ
ヒメシャガ
ホトケノザ
フキ
ふきのとう
コハコベ
フジ
鯉のぼりを立てました
2013/04/20No.68
生活体験ボランティアさんにご協力いただき、鯉のぼりを立てました。
昔ながらの方法で、竹を支柱にしています。
まゆの家(生活体験館)にはショウブとヨモギを屋根に挿しました。
これは、強い香気が厄を祓うということから、香りの強いショウブやヨモギを屋根に挿して無病息災を祈るものです。
鯉のぼりは、5月5日まで文化の森の空を泳ぎます。
ボランティアの皆様ありがとうございました。
支柱の穴堀
竹の支柱づくり
屋根に挿したショウブとヨモギ
鯉のぼりとボランティアのみなさん
ウワミズザクラが満開
2013/04/12No.67
ソメイヨシノが散って、桜の季節は終わったような気がしますが、ヤマザクラはまだ咲いています。今日は風が強かったせいか文化の森でヤマザクラの花びらが舞っていました。寒かったので一瞬、雪が降ってきたかと思うほどでした。
今、文化の森で一番見ごろを迎えたのはウワミズザクラです。白い小さな花が集まって咲いています。強い風にも負けず、満開を迎えています。日曜日に春朗読の一日がありますが、みなさんをやさしく迎えてくれることでしょう。
ウワミズザクラ
ウワミズザクラ.
タンポポ開花中
2013/04/04No.66
文化の森の芝生広場も暖かさとともに緑の色が所々で増してきました。
その中で、まだ背丈の低いタンポポが春が来たことを悦んでいるかのように、ひっそりと、そして、愛らしく春の日差しをおもいっきり浴びていました。

芝生ひろばにて
森のコンサート「小さなチェンバロ」
2013/03/01No.65
2月24日(日)に文化の森エントランスホールにて、チェンバロコンサートが行われました。
出演者は、チェンバロ奏者であり、オカリナ作家でもある渡辺敏晴さんで、不思議な楽器とその音色に約130名の観客の方は、興味津々に聴き入っていました。

来年度も森のコンサートを5月,8月,12月に3回行う予定でいますので、皆様みのかも文化の森の森のコンサートにぜひお越しください。
コンサート写真
森の整備の体験
2013/02/21No.64
17日(日)に森林整備体験イベントを開催し、大木の伐採作業の見学やのこぎりで木を切ったり、その場で加工されたチップを散策路に敷き詰めたりして整備の体験をしました。
また、市民ボランティアの「みのかも森と林の会」のみなさまのご協力により森についての学習もしました。
暖かくなると、聴診器で木が水を吸い上げる音が聞こえるそうですが、残念ながら春はまだのようで、その音を聞くことができませんでした。
現在、みのかも文化の森の散策路にはたくさんのチップが敷き詰められ、ヒノキの香りがしています。
みのかも文化の森で森林浴を楽しみながら春を見つけてみませんか?
皆様のお越しをお待ちしております。
作業風景
整備後の散策路
聴診器で春を確認
文学に登場する美濃加茂
2013/02/15No.63
本日、市民のAさんから池波正太郎の『青春忘れもの』(昭和61年・中央公論)をお借りしました。『鬼平犯科帳』など時代小説の代表的な作家です。この書籍の中に、戦時中に太田の宿舎で滞在しながら可児の萱場工場で徴用工員として働いていたことが記されています。
「・・・朝は霧がふかく冷え冷えと川風がえりもとへ吹きつけ、渡し舟で木曾川をわたり、工場へ通うのもなかなかつらい。・・・」
当時の状況を日記にしたためていたため、臨場感あふれる文章でつづられています。太田の宿舎の記録はありませんでしたが、美濃加茂に滞在していました。このことは知りませんでしたので、いずれ何情報を得たら、紹介していきたいと思います。こういった情報を一つずつ記録し、知ってもらうと美濃加茂の魅力がまたひとつ増えていくようで、Aさんには本当に感謝いたします。今後もこういった情報をお待ちしておりますので、文化の森へお気軽に遊びにお越しいただくとうれしいです。
なお、美濃加茂市立中央図書館にある『完本池波正太郎大成 29』(101598191 /918 /イ / 中央 池波正太郎/著 講談社)にもありますので、興味のある方はご覧いただければと思います。
文化の森の雪だるま
2013/01/26No.62
文化の森は、とても寒い一日となりました。
朝から降り出した雪で、芝生広場はあっという間に白銀の世界へ。
遊びに来た子どもたちは元気に雪だるまを作ったり、雪合戦をしたりして遊んでいました。久しぶりの積雪に夢中になって遊ぶ子どもの姿を見て、「子どもは風の子」と一人で納得していました。
雪景色
雪だるま
のんびり自然観察会「木のまさつ」
2013/01/26No.61
 のんびり自然観察会「木のまさつ」を陶芸室と生活体験館で開催し、原始時代の火おこし体験をしました。

 参加者らは、美濃加茂自然史研究会の木村克先生から、「ひもぎり式」「まいぎり式」などといった火おこしの種類や発火温度などを学習。その後、グループに分かれて、「ひもぎり式」で火おこし体験をしました。
 また、講座の最後には、おこした火で、七輪を使ってお餅を焼き、参加者全員で食しました。

 参加した子どもたちからは、「煙はでるのに、なかなか火がつかなくて大変だった」、「昔の人たちの苦労が分かった」などといった感想が聞かれました。
ひもぎり式で火おこしに挑戦
おこした火でお餅を焼く
文化財防火デー消防訓練
2013/01/25No.60
文化財防火デーを前にして、1月25日(金)に国指定重要文化財脇本陣林家住宅にて、年1回の消防訓練が行われました。当日の朝は寒かったのですが、たくさんの皆さんのご協力のもと無事に開催することができました。みなさんも火の元には気を付けましょうね…。
放水訓練
本年もよろしくお願いいたします
2013/01/05No.59
みなさまへ

2013年がはじまりました。
本年もよろしくお願いいたします。
文化の森は本日が初日です。
とても寒い朝になりましたが、晴天に恵まれました。
朝、生活体験館や民具展示館を解錠に行くと
霜柱があって踏みつけても壊れませんでした。
東駐車場にある佐光庸行さんの彫刻付近では
ジョウビタキが前を先導してくれました。
今日も御嶽山の雄姿がまぶしく臨むことができました。
今年もみなさまにとって、よい年でありますように。

御嶽山 遠望
美濃加茂市市街地
かも丸・かも美が文化の森にアラワル!
2012/12/27No.58
“かも丸”と“かも美”がみのかも文化の森に出現しました。
子どもも大人も大喜び。
なぜか、ほんわかとあたたかい気分になりました。
また、来てくださいね!
文化の森エントランスにて
門松立て
2012/12/21No.57
ボランティアさんにまゆの家の門松を立てていただきました。この地域に伝わる独特なもので、よく知られた門松とくらべるととてもシンプルです。森に行き、松とフクラド(ソヨゴ)を調達し、紙垂(シデ)をつけてあっという間にできあがりました。「紙垂は、前へ前へ折り曲げるんだよ。」とボランティアさん。今年もたいへんお世話になりました。来年も、前へ前へぐんぐん進んでいけますように、どうぞよろしくお願い申し上げます。
まゆの家と門松
紙垂(シデ)
文化の森へプレゼント
2012/12/19No.56
今日、太田小学校と蜂屋小学校からすてきなプレゼントが届きました。
太田小学校の校章にもなっているイチョウの実(あったかハート銀杏)をいただきました。
蜂屋小学校からは蜂屋柿とパンジーを児童から直接渡していただきました。
どれも子どもたちが丹精をこめて作ってくれたもので、文化の森のみんなでお相伴に預かりたいと思います。
みなさんありがとうございました。
プレゼント
M君の日々‥
2012/12/18No.55
本日は7月からこちらで勤務してもらっているM君をご紹介します。夏の暑い日から、現在の寒い冬までの間、週3日程こちらで施設管理に関する仕事をお手伝いしてもらっています。中での業務から、外での掃除等の作業まで幅広いお仕事を黙々とこなしてもらいとても施設がきれいになりました。これからも貴重な戦力として益々の活躍を期待しています。
写真
森の芸術?
2012/12/16No.54
朝、出勤すると文化の森の芝生広場に見慣れないオブジェがあるではないですか。
森の木や葉っぱ、石ころを拾ってきて見事?に作ってありました。
微妙なバランスの中に詰め込まれていています。
でも、誰がつくったのかな??????
森のオブジェ
寒かった文化の森
2012/12/16No.53
朝の文化の森です。
今週の月曜日は雪が降って、文化の森が銀世界になりました。
その時に子どもたちはがんばってかまくらや雪だるまを作りました。
普通ならすぐに消えてしまいますが、今週は寒い日が続いたので、今日まで雪が残っています。
残念ながら雪だるまは昨日の雨で残骸だけになりましたが、かまくらはまだ形を残しています。
今週は本当に寒かった。
タワーに上ると御嶽山がきれいに見えました。
今シーズンは寒い冬になりそうです。
かまくらと雪だるまの残骸
御嶽山 遠望